薬剤師は性格が真面目だけど変な人が多い?200人以上の薬剤師と接した経験から分析
薬剤師って真面目だけど変な人多くない?
薬剤師の性格について、こう言われたことはありませんか?
また実際にそう思ったことがある人もいますよね?
そこで、薬学部時代と仕事で約200人以上の薬剤師と接した私が薬剤師の性格について3つの特性から分析してみます。
- 薬学部の特性
- 薬剤師という職業の特性
- 薬剤師が働く職場の特性
この記事を読むことで、薬剤師の性格について理解できるようになりますよ。
薬剤師は性格が真面目だけど変な人が多いのか?
薬剤師はなぜ変な人が多いと思われるのか?
3つの特性から分析してみます。
①薬学部の特性から考える
薬剤師になるためには、6年制薬学部を卒業して薬剤師国家試験に合格する必要があります。(※2017年以前の4年制入学者は例外あり→薬剤師国家試験|厚生労働省)
つまり薬剤師になるためには、
- 6年分の学費が必要
- 大学に6年通う
- 国家試験に合格する
このようなハードルを超える必要があるのです。
私が薬学部の時に、クラスメイトは『家が裕福で、真面目な人』が多いと思ったよ
6年制薬学部の学費は国立大学で350万程、私立大学では1200万程になります。
国立大学に進学できる学力、私立大学の学費を払える家庭の出身ということは、大学前からある程度の教育資金をかけてもらった人達です。(もちろん奨学金をもらっている人もいます)
さらに薬学部の留年率は約30%、国家試験の合格率は69.58%(第105回より)です。
つまりしっかりとした教育を受け、試験を突破する勉強を真面目にこなした人達であると言えます。
また、薬剤師という職業を選んだ理由に、
- 医療系の職業の親族が多い
- 医療に関わる仕事がしたい
- 国家資格を取得し、安定した職につきたい
といった人が多かったため、非常に保守的で堅実な人達であるという印象を受けました。
- 良い家庭の出身者が多く、悪く言えば世間知らず。
- 真面目に勉強し、堅実で性格が良い人達が多数派を占める。
- 人を騙したり蹴落とそうといった性格の悪い人は少ない。
つまり悪い人ではないんだけど、ちょっと世間と感覚が違う人は多いかも
②薬剤師という職業の特性から考える
調剤業務に従事する薬剤師が多いため、薬剤師の職業の特性=調剤業務の特性という事で書きます。
調剤業務は、主に以下のような内容を行います。
- 処方箋の内容に問題ないか確認する
- 処方箋に沿って医薬品を調合する
- 最終監査を行い、患者さんに投薬する
- 薬歴を作成する(服薬指導の内容などを記載)
『処方箋通りに薬を集めているだけ』と揶揄されることがある調剤業務ですが、実際は調剤過誤を起こさないよう注意深く行っています。
薬剤師が調剤過誤を起こしてしまい、重大な健康被害が起こった場合は法的責任を問われる可能性があるからです。
【調剤過誤とは】
調剤事故の中で、薬剤師の過失により起こったもの。
調剤の間違いだけでなく、薬剤師の説明不足や指導内容の間違い等により健康被害が発生した場合も、「薬剤師に過失がある」と考えられ、「調剤過誤」となる。
引用:日本薬剤師会
つまり薬剤師は、
薬学的知識を常にアップデートし、処方箋の内容があっているか注意深くチェックする
という神経質な仕事。
投薬時にふとした患者さんの言葉にも敏感になります。
そう言えば最近サプリを飲みはじめてね〜
など相互作用に注意すべきことがあれば、
サプリを飲まれているんですか?いつから?1日何回飲んでますか?
服用されているお薬と相互作用がないか調べますから、ちょっとお待ちください!
などと鬼気迫る勢いで質問することがあります…
患者さんからするとちょっとした世間話でも、薬剤師は健康被害に繋がるミスは徹底的に防がないといけないので、余裕のない対応をしてしまうことがあります。
そのような仕事なので、日常生活でも他人のふとした言葉の使い方や間違いなど細かいところに気づく人が多いです。
『自分の仕事をミスなくこなす』というプレッシャーから、同僚や患者さんにも余裕がなく素っ気ない態度をしてしまい『話の通じない変な人』と思われることがあります。
- 神経質な仕事のため性格が細かくなる傾向がある
- 仕事への責任感からコミュニケーションが素っ気なくなり、変な人と思われることもある
料理でも『大さじ1.5』と書いてあるけど、0.5を正確に測らないと!って思うんだよね
それまじで言ってるの?(こわい)
③薬剤師の働く職場の特性から考える
私は調剤併設型ドラッグストアから製薬企業へ転職しています。
製薬企業では、
年功序列と役職による明確なヒエラルキー(上下関係)がある!
ということに驚きました。
定年退職まで同じ会社にいる人たちが出世するため大事なのは『仕事ができる』ということだけでなく、『いかに上司に気に入られるか』。
そのため、上司に気に入られるためにものすごくコミュニケーションに気を使います。
しかし薬剤師は職場が嫌なら転職するという選択肢があり、上司に忖度してまで出世しようという意識を持つ人が少ない印象です。
そのため、
別に他人に気に入られなくてもいい
という一匹狼気質で黙々と仕事をこなす人も多いです。
会話も過度に相手に合わせずに、自分の意見をもって話すので、
時には意見を曲げないので頑固と思われることもある
こういうところが、よく言えば『個性的』、悪く言えば『変な人』と思われるのかな
- 上司にごまをする必要がない
- 嫌なら転職する
- 仕事をちゃんとすれば他人に気に入られる必要はない
薬剤師は性格が真面目だけど変な人が多い理由のまとめ
薬剤師という性格について、3つの特性からまとめました。
- 薬学部の特性
- 薬剤師という職業の特性
- 薬剤師が働く職場の特性
結果、個人の意見ですが、薬剤師の性格にはこのような傾向がありました。
- 薬学部生は良い家庭の出身者が多く、悪く言えば世間知らず。
- 真面目に勉強し、堅実で性格が良い人達が多数派を占める。
- 人を騙したり蹴落とそうといった性格の悪い人は少ない。
- 神経質な仕事のため性格が細かい
- 仕事への責任感からコミュニケーションが素っ気なくなり、変な人と思われることもある。
- 上司にごまをする必要がない。嫌なら転職。
- 一匹狼気質でも仕事ができる。
『この薬剤師、変な人!』と思ったら、このどれかの特性から来ていると思われます。
なので、よく話してみると印象が変わることも多いですよ!
でも中には『本気で無理!』と思う薬剤師もいます。
私もそのような人がいて、店舗を異動させてもらったことがあります…。
なので、本当に相性が悪い薬剤師が同じ職場にいたら転職するという選択肢もあります。
今思えば、相性の悪い人のことで悩む時間って本当に無駄だった…
人間関係が本当に最悪で限界…になる前に、どんな仕事があるか探しておくだけでも心が楽になりますよ。
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